公開日:2026年9月16日/最終更新日:2026年9月16日|
監修:うめだDMクリニック 院長

埼玉県のインフルエンザは、すでに流行期に入っています。2026年第37週(9月7日〜13日)の県内の定点当たり報告数は9.10人。注意報基準の10人に迫る水準で、例年より大幅に早い立ち上がりです。2027年1月〜2月の入試本番まで流行が続く可能性が高く、「冬になってから」では間に合いません。

このページでわかること:

  • 2027年の埼玉・首都圏の入試日程から逆算した、ワクチン接種の締切日
  • 中学受験生(小6)で必要な「2回接種」の考え方
  • 県立高校入試は2月25日。高校受験生の接種時期が中学受験生と違う理由
  • 家族が感染したときの抗インフルエンザ薬の予防投与と、その限界・リスク
  • 当院の料金と予約方法
インフルエンザ予防接種(任意接種)|4,600円(税込)/1回
2026年9月16日より接種を開始しています。
13歳未満のお子様は2回接種が必要です(1回目・2回目ともに上記料金)。【要確認:2回目の料金設定・対象年齢の下限】

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机に向かって受験勉強をする日本の中学生と、そばで温かい飲み物を差し出す母親の写真。受験期の体調管理をイメージしています。
受験本番までの体調管理は、合否を左右する要素のひとつです。

埼玉県はすでに流行期入り(2026年9月時点)

インフルエンザの流行は、例年であれば11月下旬から3月頃が中心です。ところが2026/27シーズンは、夏の時点から患者数が増え続けています。

埼玉県感染症情報センターによると、2026年第37週(9月7日〜9月13日)に県内の定点医療機関から報告されたインフルエンザ患者数は1,593人、定点当たり9.10人。流行開始の目安である「1」を大きく超え、注意報レベルの基準値「10」に迫る水準です。全国の同時期の水準(第36週で3.29)と比べても、埼玉県は高い状況にあります。

※数値は2026年9月16日時点(第37週)のものです。最新の状況は埼玉県「インフルエンザ流行情報」および厚生労働省「インフルエンザに関する報道発表資料」をご確認ください。

受験生のご家庭にとって何が問題か

  • 学校・塾での集団感染が、秋のうちから起こりやすい状況です。
  • 流行が早い年は、シーズン中に複数の型(A型・B型)が流行し、1シーズンに2回かかることも珍しくありません。
  • 「流行が早い=冬には収まる」とは限りません。県立高校入試が行われる2月下旬まで、対策を継続する前提で考える必要があります。

2027年の入試日程と、逆算した接種スケジュール

ワクチンは接種してすぐ効果が出るわけではありません。免疫がつくまでに約2週間かかり、効果はおおむね5か月程度持続するとされています。この「2週間」と「5か月」を、ご自身の入試日に当てはめて逆算するのが接種設計の基本です。

2027年 埼玉・首都圏の主な入試日程

※各校の詳細日程は必ず募集要項でご確認ください。
区分 日程 備考
埼玉県の私立中学入試 2027年1月10日(日)〜 県内私立中学・中等教育学校の入試解禁日
大学入学共通テスト 2027年1月16日(土)・17日(日) 追試験は1月23日(土)・24日(日)
千葉県の私立中学入試 2027年1月20日(水)〜
埼玉県の私立高校入試 2027年1月22日(金)〜 学校間の申し合わせによる解禁日
東京・神奈川の私立中学入試 2027年2月1日(月)〜 都内難関校の多くが2月1日
私立大学 一般選抜 2027年2月上旬〜 連日受験になるケースが多い
埼玉県公立高校入試 学力検査 2027年2月25日(木)
面接 2月26日(金)
特色検査 2月26日または3月1日
追検査 3月2日(火)/合格発表 3月5日(金)
国公立大学 二次(前期) 2027年2月25日(木)〜

接種の「締切日」の考え方

受験区分によって本番の日が1か月半以上違います。お子様がどの区分に当たるかで、最適な接種時期は変わります。

効果発現に約2週間、持続は約5か月という前提での目安です。実際の接種時期は診察のうえご相談ください。
受験区分 本番 接種回数 推奨スケジュール
中学受験(小6)
埼玉
1月10日〜 多くが2回
(13歳未満のため)
1回目:10月上旬
2回目:11月上旬(1回目から3〜4週後)
中学受験(小6)
東京・神奈川
2月1日〜 多くが2回 1回目:10月中旬
2回目:11月中旬
大学受験
(共通テスト)
1月16日・17日 原則1回 11月中に接種
(遅くとも12月下旬まで)
高校受験
(埼玉県私立)
1月22日〜 原則1回 11月中に接種
高校受験
(埼玉県公立)
2月25日 原則1回 11月中旬〜12月上旬
(早すぎる接種は本番時に効果が弱まる可能性)
同居のご家族 年齢に準じる 受験生と同時期に

県立高校を受験するお子様は、接種を急ぎすぎないでください

「今年は流行が早いから、すぐ打った方がいい」と考えたくなりますが、埼玉県公立高校の学力検査は2月25日です。9月中旬に接種すると、本番の頃には接種から5か月以上が経過し、効果が弱まっている可能性があります。

一方で、それまでの期間を無防備で過ごすわけにもいきません。ご家庭の状況によって判断が分かれる部分ですので、受験する学校の日程を持ってご相談いただければ、お子様ごとに接種時期をご提案します。

逆に、13歳未満で2回接種が必要な中学受験生は、2回分のスケジュールに1か月以上の幅が必要です。こちらは10月中に1回目を済ませておくことをおすすめします。

10月から翌年1月までのカレンダーに、インフルエンザワクチンの1回目接種、2回目接種、入試本番の日付が書き込まれている写真。
接種日は「入試日から逆算」して決めるのが基本です。

① インフルエンザ予防接種(ワクチン)

ワクチン接種は、あらかじめ体内に免疫をつくっておくことで、感染したときの発症のしにくさ重症化のしにくさを高める方法です。受験生対策の土台になります。

当院のインフルエンザ予防接種|4,600円(税込)/1回
2026年9月16日より接種を開始しています。
自費診療です。接種の可否は診察のうえ医師が判断します。【要確認:対象年齢、予約要否、キャンセル規定】

接種回数は年齢で変わります


  • 生後6か月以上13歳未満:2回接種。間隔はおおむね2〜4週間(免疫の付き方を考えると3〜4週間あける方が望ましいとされています)。
  • 13歳以上:原則1回接種。基礎疾患のある方などは医師の判断で2回接種を行う場合があります。

見落としやすいのが小6の受験生です。誕生日によっては13歳未満で、2回接種が必要になります。2回分のスケジュールを11月中に終えようとすると、逆算して10月には1回目を済ませておく必要があります。

ワクチンで期待できること/できないこと


  • 期待できること:発症する可能性を下げること、かかった場合に重症化しにくくなること。
  • 期待できないこと:感染を100%防ぐことはできません。接種していても発症する場合があります。

主な副反応

接種部位の赤み・腫れ・痛み(接種された方の10〜20%程度に見られ、通常2〜3日で消失します)、発熱・頭痛・倦怠感など(5〜10%程度)が主な副反応です。まれに、アナフィラキシー、ギラン・バレー症候群、急性散在性脳脊髄炎(ADEM)など重い副反応が報告されています。接種後30分程度は医療機関内または連絡が取れる場所で様子をみてください。

卵アレルギー、過去のワクチンで強い反応が出た方、接種当日に発熱がある方などは接種できない・注意が必要な場合があります。必ず問診で申し出てください。

② 抗インフルエンザ薬の予防投与とは

予防投与とは、インフルエンザの患者と接触した方が、発症を抑える目的で抗インフルエンザ薬を服用・吸入する方法です。ワクチンとは別の手段で、治療に使う薬を予防目的で使います。

効果を得るには接触からおおむね48時間以内に開始する必要があります(薬剤によってはより短い時間が推奨されます)。「家族が発熱した」と思ったら、その日のうちにご相談ください。

予防投与に用いられる主な薬剤

実際にどの薬剤を用いるかは、年齢・体重・持病・吸入手技の可否などをふまえて医師が判断します。
薬剤名 投与方法 予防での使用期間 特徴・注意点
オセルタミビル
(タミフル)
内服(カプセル/ドライシロップ) 1日1回・7〜10日間 1歳以上から使用可能で、最も対象年齢の幅が広い薬剤です。毎日飲み続ける必要があります。
ザナミビル
(リレンザ)
吸入 1日1回・10日間 吸入手技が必要です。喘息など気道の病気がある方は発作を誘発する可能性があり慎重投与となります。
ラニナミビル
(イナビル)
吸入 単回、または1日1回・2日間 吸入が1回で済むため、飲み忘れの心配がありません。吸入をうまく行えることが前提です。
バロキサビル
(ゾフルーザ)
内服(錠剤/顆粒) 単回 1回の内服で済みます。12歳以上が基本で、12歳未満は体重条件があります。耐性ウイルスの報告があり、小児への使用には慎重な意見があります。

必ずお読みください|受験生への予防投与は「適応外使用」です

これらの薬剤の添付文書上、予防投与の対象は「インフルエンザを発症している患者の同居家族または共同生活者」であって、なおかつ次のいずれかに該当する方と定められています。

  • 65歳以上の高齢者
  • 慢性呼吸器疾患または慢性心疾患のある方
  • 代謝性疾患(糖尿病など)のある方
  • 腎機能障害のある方

健康な受験生は、この条件に当てはまりません。したがって「受験を控えているから」という理由での予防投与は、承認された使用範囲を外れた適応外使用となります。この場合、次の点をご理解いただく必要があります。

  • 費用は全額自己負担(自費診療)です。健康保険は使えません。
  • 万一重い副作用が生じた場合、医薬品副作用被害救済制度の対象となりません。
  • 予防投与を行っても、発症を完全に防げるわけではありません。

当院では、これらのリスクを診察時にご説明したうえで、ご本人・保護者の方に十分ご納得いただける場合に限り対応しています。まずはワクチン接種と基本的な感染対策を優先し、予防投与は「家庭内で感染者が出てしまった」など状況が切迫した場合の選択肢としてお考えください。

予防投与の主な副作用


  • 内服薬(タミフル・ゾフルーザ):吐き気、腹痛、下痢、頭痛、発疹など。
  • 吸入薬(リレンザ・イナビル):のどの刺激感、咳、頭痛、めまいなど。喘息など呼吸器疾患のある方では気道が刺激され、呼吸困難や喘息発作を起こす可能性があります。
  • いずれもまれに、アナフィラキシーなどの重いアレルギー反応が起こることがあります。

異常行動についての注意

インフルエンザでは、抗インフルエンザ薬の種類や服用の有無にかかわらず、小児・未成年者に急な走り出し、飛び降りなどの異常行動が現れることがあります。発熱から少なくとも2日間は、お子様を一人にしないでください。玄関や窓の施錠、高層階の場合はベランダに面した部屋で寝かせないなどの対策をお願いします。

ワクチンと予防投与はどう違う?

予防接種(ワクチン) 予防投与(抗インフルエンザ薬)
しくみ あらかじめ免疫をつくっておく 体内でのウイルス増殖を薬で抑える
始めるタイミング 流行前(効果発現まで約2週間) 患者との接触からおおむね48時間以内
効果の持続 おおむね5か月程度 服用・吸入している期間が中心
費用 自費(当院4,600円・税込) 自費(保険適用外)
位置づけ シーズンを通じた基本の備え 感染者と接触した際の緊急的な手段

両者は対立するものではなく、ワクチンを土台にしたうえで、必要が生じたときに予防投与を検討するという順序でお考えください。ワクチンを接種していても予防投与を行うことは可能です。

予防投与をご相談いただきたいケース

次のような状況では、予防投与が選択肢になります。該当する場合は、できるだけ早く(接触から48時間以内に)ご相談ください。

  • 同居のご家族がインフルエンザを発症し、受験生との接触を避けられない
  • 塾や学校のクラスで集団感染が起きており、受験本番が目前に迫っている
  • ワクチン接種が間に合わなかった、または接種から2週間が経っていない
  • 受験生本人または同居のご家族に、重症化リスクの高い基礎疾患がある
  • 受験に付き添う保護者の方が、感染すると付き添いが困難になる

病院の待合室でインフルエンザ接種を使用としている母子をイメージした画像です。
ご家族が発症したら、その日のうちにご相談ください。48時間を過ぎると予防投与の効果は期待しにくくなります。

入試直前・当日に発症してしまったら

万一に備えて、事前に確認しておきたい点をまとめます。

大学入学共通テスト

病気などやむを得ない理由で本試験を受験できなかった場合、追試験(2027年1月23日・24日)を受験できる制度があります。申請には医師の診断書などが必要で、期限も定められています。詳細は大学入試センターおよび在籍校の指示に従ってください。

中学入試・高校入試・私立大学入試

対応は学校ごとに大きく異なります。別室受験を認める学校、追試験日を設ける学校、振替を行わない学校があります。出願前に必ず募集要項で確認し、体調不良時の連絡先を控えておいてください。

受験当日に発熱した場合の行動

  • まず受験校・試験会場へ連絡し、指示を仰いでください。
  • 診断書が必要になる可能性が高いため、医療機関の受診時に「受験のため診断書が必要」とお伝えください。
  • 解熱剤で熱を下げて無理に受験することは、本人の重症化と会場での感染拡大の両面からおすすめできません。

ご家庭でできる基本の対策

薬とワクチンだけが対策ではありません。受験期は次の点を家族全員で徹底してください。

  • 家族全員で接種する:受験生だけ守ろうとしても、家庭内に持ち込まれれば防ぎきれません。きょうだい・保護者・同居の祖父母も含めて接種を検討してください。
  • 帰宅後の手洗い:石けんで30秒程度。塾からの帰宅時もです。
  • 加湿と換気:室内の湿度は50〜60%程度を目安に。換気と加湿は両立できます。
  • 睡眠時間を削らない:直前期の睡眠削減は、免疫の面でも学習効率の面でも不利に働きます。
  • 受験生の部屋を分ける:家族に感染者が出た場合、可能な範囲で生活空間・食事・タオルを分けてください。

料金一覧

すべて自費診療(保険適用外)です。表示は税込価格です。
項目 料金(税込) 備考
インフルエンザ予防接種 4,600円/1回 13歳未満は2回接種が必要です
予防投与(オセルタミビル/タミフル) 【要確認】円 診察料【要確認】円が別途必要です
予防投与(ラニナミビル/イナビル) 【要確認】円 同上
予防投与(ザナミビル/リレンザ) 【要確認】円 同上
予防投与(バロキサビル/ゾフルーザ) 【要確認】円 同上
診断書の発行 【要確認】円 受験に関する診断書が必要な場合

※お支払いは各種クレジットカードに対応しています(JCB/VISA/Mastercard/American Express/Diners Club/DISCOVER)。

よくあるご質問

予防投与に健康保険は使えますか?

使えません。抗インフルエンザ薬を予防目的で使用した場合、健康保険は適用されず全額自己負担となります。これは薬剤の種類を問わず共通です。

ワクチンを接種していれば、予防投与は不要ですか?

ワクチンは発症と重症化のリスクを下げますが、感染を完全に防ぐものではありません。ご家族が発症するなど濃厚な接触が生じた場合には、接種済みの方でも予防投与を検討する価値があります。ただし適応外使用となる点はご理解ください。

小6の子どもは2回接種が必要ですか?

13歳未満のお子様は2回接種が推奨されます。小6でも誕生日によって13歳に達している場合は1回接種となることがありますので、接種時の年齢でご判断ください。2回接種の場合はおおむね2〜4週間の間隔が必要になるため、入試日から逆算したスケジュール調整が重要です。

接触から48時間を過ぎてしまいました。予防投与は間に合いませんか?

予防効果は接触から48時間以内に開始した場合を前提としているため、時間が経つほど効果は期待しにくくなります。ただし、すでに発症の兆候がある場合は治療としての対応が可能です(この場合は保険診療となります)。まずはご相談ください。

受験生本人が接種を怖がっています。注射以外の方法はありますか?

鼻にスプレーする経鼻タイプのワクチンが国内でも使用可能になっています。対象年齢や取り扱いの有無については、ご予約時にお問い合わせください。【要確認:当院での取扱い状況】

オンラインでの相談は可能ですか?

当院ではLINEビデオチャット等による遠隔診療を実施しています。ただし、予防投与の処方可否はオンライン診療に関する国の指針に沿って医師が判断しますので、対面受診をお願いする場合があります。【要確認:オンラインでの予防投与処方の可否】

家族全員で受診したいのですが、まとめて予約できますか?

可能です。ご予約時に人数と年齢をお伝えください。受験生のいるご家庭では、ご家族一緒の接種をおすすめしています。

ご予約・お問い合わせ

受験シーズンを万全の体調で迎えるために。ご不安な点があれば、まずはお気軽にご連絡ください。医師が一人ひとりの状況に合わせてご提案します。

電話で予約する(080-3153-1112)
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診療時間:午前9:30~12:30 午後15:00~17:00/休診日:月・日祝日
所在地:埼玉県川口市本町4-3-1 サンケイビル 5F/アクセス:JR川口駅東口より徒歩1分
LINEビデオチャット等による遠隔診療にも対応しています。

監修医師

うめだDMクリニック 院長 梅田 芳彦

院長・医学博士・法務博士・日本糖尿病協会登録医・公認心理師

参考情報

  • 埼玉県感染症情報センター「インフルエンザ流行情報」
  • 厚生労働省「インフルエンザ(総合ページ)」「インフルエンザに関する報道発表資料」
  • 国立健康危機管理研究機構「感染症週報(IDWR)」
  • 埼玉県教育委員会「令和9年度埼玉県公立高等学校入学者選抜の日程について」
  • 独立行政法人 大学入試センター「令和9年度大学入学共通テスト実施要項」
  • 川口市「高齢者インフルエンザ予防接種」「子どもの定期予防接種の受け方」
  • 各薬剤の添付文書(オセルタミビル、ザナミビル、ラニナミビル、バロキサビル)

本ページは一般的な医学情報の提供を目的としたものであり、個別の診断・治療方針を示すものではありません。治療の要否および内容は、必ず医師の診察のうえで決定されます。