今年最新のインフルエンザ患者数は、2024年12月23日~12月29日の医療機関ごとのインフルエンザ平均報告数が64.39件(全国の報告患者数317,812名)で、前週(42.66件)より増加しました。都道府県別では大分県(104.84件)が最多で、全国47都道府県で報告数が増加しています。全国の医療機関の受診者数は約258.5万人と推計され、前週(約167.4万人)から増加しました。年齢別では5~9歳が最多の約35.4万人で、10~19歳の合計は約50.4万人です。警報レベルを超えた区域は490か所、注意報レベルは56か所で、いずれも全国に分布しています。入院患者数は5,144例と前週(3,115例)より増加、統計開始以降最多となっています。(参照:国立感染症研究所

「子どもが中学受験を控えているので、インフルエンザにかからないか心配・・・」と悩む母親の画像です。

インフルエンザの予防には、主にワクチン接種が推奨されていますが、特定の状況では抗インフルエンザ薬を用いた「予防的投与」が行われることがあります。サピックスに入塾されているなど、大切なお子様がいる方は特に注意したいのが受験シーズンのインフルエンザです。以下に、予防的投与の概要、使用される薬剤、対象者、効果について詳しく説明します。


予防的投与とは

予防的投与とは、インフルエンザ患者と接触した人が感染を防ぐために、抗インフルエンザ薬を服用または吸入する方法です。通常、患者との接触から48時間以内に投与を開始することが推奨されます。

目的

  • 感染リスクが高い人がインフルエンザに罹患するのを防ぐ。
  • 重症化リスクが高い人の健康を守る。

注意点

  • 予防的投与は必須ではなく、医師の判断に基づいて行われます。
  • 保険適用外であるため、自費診療となります。

使用される薬剤

予防的投与に使用される主な抗インフルエンザ薬は以下の通りです:

薬剤名 投与方法 使用期間 特徴
オセルタミビル(タミフル) 経口(カプセル/液体) 7~10日間 最も広く使用される薬剤。1歳以上で使用可能。
ザナミビル(リレンザ) 吸入 10日間 吸入薬で、5歳以上が対象。喘息などの呼吸器疾患がある人には不適。
ラニナミビル(イナビル) 吸入 1回または2日間 単回吸入で済むため、利便性が高い。5歳以上で使用可能。
バロキサビル(ゾフルーザ) 経口(錠剤/顆粒) 1回 新しい作用機序を持つ薬剤。5歳以上で使用可能だが、妊婦や免疫低下者には不適。

予防的投与の対象者

予防的投与が推奨されるのは、以下の条件に該当する場合です:

  1. インフルエンザ患者と濃厚接触した人

    • 同居家族や共同生活者がインフルエンザに罹患した場合。
  2. 重症化リスクが高い人

    • 高齢者(65歳以上)
    • 慢性疾患を持つ人(呼吸器疾患、心疾患、糖尿病、腎疾患など)
    • 免疫機能が低下している人(がん治療中、免疫抑制剤使用中など)。
  3. 特定の事情で感染を避けたい人

    • 試験や重要な仕事を控えている場合など。

ワクチン接種と予防的投与の違いとは?

インフルエンザの予防には、大きく分けて「ワクチン接種」と「予防的投与」の2つの方法があります。それぞれの目的や効果について理解しておくことで、お子様やご家族に最適な選択が可能になります。

ワクチン接種

ワクチン接種は、事前に体内に免疫をつけることで、インフルエンザに感染するリスクを軽減する方法です。接種後、免疫ができるまでに約2週間を要します。そのため、流行前の早めの接種が推奨されます。

特に受験シーズンを迎えるお子様にとっては、安定した健康状態を保つための重要な手段となります。

予防的投与

予防的投与は、すでにインフルエンザが流行している環境下で、感染リスクを下げるために抗インフルエンザ薬を服用する方法です。

この方法は、ワクチンを接種していない場合や、ワクチンの効果が発現するまでの間、または接触リスクが高い場合に有効とされています。

インフルエンザの予防薬(予防的投与)が必要なのはどんなとき?

以下のような状況において、インフルエンザの予防薬(予防的投与)が有効とされています。当院では、個々の状況に合わせた適切なご提案を行っていますので、ぜひご相談ください。

  • 家族や身近な人がインフルエンザに感染しており、濃厚接触が避けられない場合
  • 受験を控えたお子様や、その家族で感染リスクを最小限にしたい場合
  • インフルエンザのワクチン接種が間に合わず、すぐに予防が必要な場合
  • 免疫力が低下しており、感染時の重症化リスクが高い場合
  • 高齢者や持病のある方など、インフルエンザ感染による影響が大きい場合
  • 医療従事者や学校の先生など、多くの人と接する仕事をしている場合

これらに該当する方は、ぜひお早めに当院へご相談ください。当院では専門の医師が一人ひとりの状況を丁寧に診断し、最適な治療法をご提案いたします。

中学受験・高校受験・大学受験を控えたお子様がいるなら、うめだDMクリニックへ

受験を控えたお子様にとって、健康管理は合格への第一歩です。インフルエンザに感染するリスクを減らし、万全な体調で試験に臨むためには、予防的対策が重要です。

うめだDMクリニックでは、受験シーズンの特別なニーズに対応するため、以下のようなサポートをご提供しています。

  • お子様に適したインフルエンザ予防接種や予防的投与についての的確なアドバイス
  • 忙しいご家庭に配慮した柔軟な予約スケジュール
  • 医師による丁寧なカウンセリングと健康アドバイス

受験生をサポートする経験豊富な医師が在籍しており、不安な点やご質問にも親身に対応いたします。

どのような対策が最適なのか」「費用やスケジュールはどうすればよいのか」など、些細なことでもお気軽にご相談ください。

当院がご家族の健康を全力でサポートいたします。

まずはお気軽にお問い合わせください。

ご予約やご質問は、電話またはウェブから承ります。受験シーズンを安心して迎えるために、ぜひ当院をご利用ください。

執筆|梅田 芳彦(うめだDMクリニック院長)

院長・医学博士・法務博士・日本糖尿病協会登録医・公認心理師

当院では、一般内科(糖尿病・甲状腺疾患・高血圧・高脂血症・その他)の診療を行っております。

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